脱出　パチンコ依存！

一週間働いて、やっと休みだ。

しかし休みは危険がいっぱいだ。

金欠なので駅前の本屋で立ち読み。
しかしトイレに行きたくなってしまった。
駅の向こうにはショボイパチンコ屋がある。

もうこの時点でパチへの衝動が抑えられなくなる。
「残りでお金が増えるかもよ・・・」悪魔がささやく

「いやいや、絶対に出ないから、皆も頑張っているんだ」

足が止まった。
しかし頭の中はグルグル回っている。

「病気なんだよ、駄目だよ」
「懐がさみしいだろ？増やしたいじゃない」
「絶対にでないから」
「甘デジだったら運がよければ千円ぐらい儲かるよ」
「もう負けるお金ないよ」
「勝てばいいんだよ」
「無理だってば」

足が止まったのは花屋の前だった。

日々草　158円
ペチュニア　158円
花を見ながら頭の中はパチでいっぱいだ。

どうしよう、どうしよう、どうしよう・・・。
なんでこんなに悩んでいるんだろう。
まけたら最後だからだ。

やりたい　やりたい　やりたい

しゃがみこみたい気分だ。
一歩も動けない、動いたらパチ屋に行ってしまう。

駅の階段を上ろうとした時、コンビニに入ろうと思った。
コンビニでトイレをかりて、何か買わなきゃ悪いのでタバコを買った。
外でいっぷくして考えた。

普段は高いから買わないハーゲンダッツを買うことにした。
アイスは溶けちゃうから家に帰らなきゃならない。
今日は家でアイスを食べた。

味は甘いけれど、少し苦い気分になった。

[5回]